とりで法律事務所(東京港区北青山 外苑前駅)・ブログ

解決事例・サブリース物件における賃料不払いにつき、受任後、早期に入居者と直接賃貸借契約を締結して損失拡大を防いだ事案

2026年07月12日 19:57

1 ご依頼の経緯

Aさんは、ワンルームマンションを不動産投資用に購入した後、いわゆるサブリース会社であるB社とサブリース契約(マスターリース契約)を締結しました。


しかし、契約後1年ほど経ったころからB社からの賃料の入金遅れが目立ち、AさんはB社にそのことを指摘し即時入金するよう求めましたが、その後、より状況が悪化してB社からの入金がない月があるなど、常時3か月分ほど滞納する状況でした。


そこで、困ったAさんは、B社との契約を解消したり、未払いの賃料の回収ができないかと、当事務所に相談に来られました。

2 当事務所の対応

Aさんと面談をして受任し、まず、家賃滞納を理由に、B社とのマスターリース契約を解除し、未払賃料の支払いを求める旨の内容証明郵便を送付し通知しました。


案の定、B社から反論がなく、当職からB社に問い合わせましたが、まともな返答はありませんでした。


一方、Aさんは、B社から物件の入居者に関する情報はこれまで一切知らされていなかったため、当該物件に入居者がいるのかどうかすら不明の状況でした。


そこで、当職が、受任後すぐに入居者に宛てた書面を郵送・投函して連絡をとり、当該物件にCさんが入居していることが判明したので、Cさんに本件の状況や賃貸借契約・転貸借契約などに関する法律関係を丁寧に説明し交渉しました。連絡当初、Cさんとしてはいきなりのことで困惑していましたが、本件の事情や法律関係、今後のことについて、丁寧に説明することで、Cさんからの理解・協力を得ることができました。


その後、Aさんは、新たな管理会社D社に依頼することとし、当職はD社担当者と協力して、Aさんと入居者Cさんとの間で直接、B社・Cさん間と同内容の賃貸借契約を締結し直しました。


その結果、今後はCさんから直接(D社を通じて)家賃が振り込まれるようになり、当面の賃料滞納状況は比較的早期に回避されました(サブリース契約終了までの未払賃料分までに損失を抑えられた)。


その後、当職は、B社が、今後当該物件の転貸人としての行動をしないよう権利関係(AさんとB社との契約関係)を明確にしておくため、B社に対して、家賃滞納による上記サブリース契約解除を理由として、既にB社が(家賃滞納により賃貸借契約が終了して)賃借権を有していないことを確認すること、及び、未払となっている賃料の支払うことを求めて、民事訴訟を提起し、判決によりこれらが認められました(未払賃料については、その後、強制執行。)。 

3 解決


賃料不払い→転借人と直接契約が実現して今後の家賃確保+判決でB社とのサブリース契約終了等を確認


サブリース契約は、サブリース会社に極めて有利な条項をもとに作成されていることが問題となっているほか、賃貸人・転貸人・転借人(入居者)がおり、複雑な法律問題を含みます。

また、実際問題として、サブリース契約の途中で、サブリース会社からの入金が遅れがちになったり、入金されなくなるケースも少なくはありません。特に後者の場合、何もアクションをしないでいると、損失が拡大していってしまうことになります。


本件では、問題が顕在化した後、弁護士に依頼して、転貸人(入居者)と交渉を行い、早期に直接の賃貸借契約が締結されることによって、物件オーナーである賃貸人の損失を一定程度小さくとどめることができたと言えるでしょう。


サブリース案件に限らず、家賃滞納一般としても、早期に対応することが損害拡大を防ぐ一番の方法と言えるでしょう。


上記のようなケースのお悩みで、当事務所へのご相談・依頼を希望される方は、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。