１　ご依頼の経緯

作家であるAさんは、出版社であるB社と本の出版契約を締結していました。

しかし、契約内容や担当者の対応を巡ってトラブルが生じてしまいました。

Aさんは、できる限り早期にB社との出版契約を解消させたいと考えるようになり、どのような方法が可能か、当事務所に相談がありました。

２　当事務所の対応

出版契約書の記載やAさんとB社担当者とのやり取り（メールなど）を確認の上で、出版契約書にあった契約期間があと少しで満了になることに着目し、B社による反論（法的主張）や対立を極力回避するため、弁護士に依頼せずAさん自身で契約更新に関し更新しない旨通知して契約期間満了を理由に契約終了させることをアドバイスしました。

その後、Aさんはその旨の通知書をＢ社に送付した後、B社の担当者と折衝を重ねました。その結果、双方合意に至り出版契約の合意解除することに落ち着いたため、解除合意書を作成することになりました。

解約合意書についても、署名押印前に当職が内容をチェックをし、契約終了後の取扱いにつき問題が懸念される部分について修正してもらうようアドバイスしました。

結果として、修正後の解約合意書にて解約合意に至りました。

３　解決

出版社と揉めずに本の出版契約を解消できた

契約の解消については、契約書の記載や具体的な取引の経過、解消後の状況などを分析し法的構成（解除・解約など、契約終了の根拠）を考えることが重要なのはいうまでもありませんが、加えて、当事者の利害・人間関係などの事情をも踏まえて、実際にどのように見通しを立てて進めていくか検討することが肝要と言えます。

書籍等の出版契約については、著作権等の権利関係を含む契約内容が複雑であることが少なくないため、まずは、契約書の内容を正確に理解することが重要です。

当事務所では、上記のような契約関係のトラブルに対する解決サポート・交渉対応の他、契約締結時の契約書作成・チェックに対応しておりますので、ご相談を希望される方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。